「米国が日本を守る」は幻想だ 1

▼衝撃、「仮面の日米同盟」
 「米国が日本を守ってくれる」は幻想だと、米国事情に詳しいジャーナリスト、春名幹男(元共同通信記者)が日米同盟の真相を暴露している。膨大な資料や文献をもとにまとめたのが衝撃の書、「仮面の日米同盟」(文春新書)である。

 日刊ゲンダイが春名にインタビューした記事がある。驚きの事実が綴ってある。長文なので要約して紹介する。(ただし、小見出しはブログ筆者)

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▼「幻想」に基づく政策
 安倍政権は「幻想」に基づいて政策が行っている。集団的自衛権の行使容認もそうだし、思いやり予算もしかり。すべてを見直すような議論を始めなければならない。

 米軍は日本のために血を流してくれる。だから基地の提供は当然だし、思いやり予算も必要。集団的自衛権で助け合うことも大事で、そうすれば日米同盟が深化し、抑止力になる。安倍首相は何度もこう言うが「幻想」。

▼防衛主体は自衛隊
 自衛隊と米軍の役割分担を定めた「日米ガイドライン」は3度改訂。最初は1978年。ここには「日本は小規模な侵略を独力で排除が困難な場合には、米国の協力で排除する」とあり、「陸上自衛隊および米陸上部隊は陸上作戦を共同して実施する」と明記。

 ところが、1997年の第2版では「日本は日本に対する武力攻撃に即応して主体的に行動し、排除する。その際、米国は日本に対して適切に協力する」という文言に変わっている。

 さらに2015年版では「米国は日本と緊密に調整し、適切な支援を行う。米軍は自衛隊を支援しおよび補完する」と書いてある。97年以降、米軍の任務は「サブ」に変わった。「支援し、補完する」だけで、主体的に防衛するのは自衛隊である。

▼情報提供だけでも支援
 適切な適切かどうかは米軍が決める。情報提供だけでも支援になる。血を流すとは限らない。しかも、英語の原文に驚いた。ガイドラインは英語で交渉し、英語で文章を作る。それを官僚が作為的に米軍が日本の防衛に積極的に関与するかのような翻訳をしている。

 例えば「主体的」。英文にはprimary responsibilityとある。「主な責任」という意味で、主体的とはニュアンスが違う。「支援し補完する」も英文はsupplement。これは栄養補助食品に使う言葉で、補足する、追加するという意味。

▼都合よく翻訳の日本
 補完するであれば、complementがふさわしく、78年版ではcomplementが使われていた。米軍支援のニュアンスは明らかに後退している。さらに15年版には「米軍は自衛隊を支援し、補完するため、打撃力の使用を伴う作戦を実施することができる」という日本語があった。

 「できる」というからにはcanだと思ったら原文はmayだった。「してもよい、するかもしれない」、という意味だ。共同作戦も通常はjoint operationだが、原文はbilateral operation。「2国の作戦」という意味で、これを「共同」と訳すには無理がある。 
http://26663082.at.webry.info/201512/article_47.htmlへ続く)

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