「原発反対派の経済軽視は疑問」の投稿

▼すべて承知で載せた朝日新聞
 どの新聞にも読者の投稿欄がある。朝日新聞の「声」に「原発反対派の経済軽視は疑問」の投稿が載っていた。要約すると以下の内容だ。

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① 放射能に対する恐れは人それぞれだから、原発反対の主張も結構だ。だが、原発反対派の多くは危険性を主張するばかりで、電力の需要と供給に関して冷静に分析した意見は誠に少ない。

② 「ここ数年、原発を再稼働しなくても、電力は不足していない」という主張を聞く。しかし、老朽化した火力発電所がみな停止すれば、即電力不足となる。そうなれば、病院も警察・消防署も自衛隊駐屯地も停電になる。

③ 何より、停電が頻発すれば経済が低迷する。失業者は増加する。原発反対派には「お金より命」という主張もある。私は「お金がなくて何が命か」と思う。お金つまり経済をバカにはできない。   

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 新聞に投稿した方は、電力会社や経産省など原発推進の声を真に受け、原発がなければ今にも日本が破たんすると心配しているようだ。それでは各項について順に説明しよう。

①「危険性を主張するばかり」と言うが、実際に原発は危険極まりない。その証拠に、あれから6年目を迎えると言うのに未だ、溶けた原子炉は手付かずだ。放射能の濃度が高すぎて人が近づけない。代わりにロボットを使ったが、回収不能の状態だ。残念ながら、いったん炉心溶解を起こした原発は、人類の手では制御不能な化け物だ。

②電力の需給については、最大の省エネが「節電」。東日本大震災を契機に国民の意識が変わり「無駄な電気は消す」が徹底。政府が代替エネルギー開発の号令をかけ、日本の技術力をもってすれば、脱原発は早晩、可能だ。
2013年末で再生可能エネルギーの発電は「原発6基分に相当」する585万キロワットに達した。97%が太陽光で、残りがバイオマス発電、風力、地熱など。現在ではおそらく倍近くに増えているのではないか。

③「お金がなくて何が命か」―。議論の余地なし。枕元に10億、100億のカネがあっても、放射能に侵されて病を患い寝たきりになれば意味がない。山と積まれた100億円の札束は、タダの紙切れだ。

 いちばん怖ろしいのは、こんな、当局のプロパガンダに基づく投稿を平気で紙面に掲載する朝日新聞の姿勢である。何もかも承知の掲載だ。「権力へのおもねり」が透けて見える。

 気が付けば、言論は戦前に回帰していた。

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