復興事業は国の直轄だから・・・半ばあきらめ

▼おいしい“利権”は大手が独占
 日本語、英語、そして仏語と3か国通訳付きのシンポジウム「福島・マーシャル・タヒチ 核被害者と考える民主主義」は政治屋や復興資金の使い方にも疑問がわいた。

 福島とマーシャル諸島とタヒチは、ともに緑と海の大自然に恵まれた環境だった。それが福島は東電の原発で、マーシャル諸島は米国の核実験で、そして画家、ゴーギャンの絵で有名なタヒチは、仏の核実験で突然放射能に見舞われた。

 幼子を連れて京都に逃げた母子は「放射能がうつるから」と避難先に逃れてまで、いわれなき差別に苦しんだ。マーシャルやタヒチの核の被害者も同様の偏見に悩まされた。

 彼らは「被害者」なのだ。被害者がなぜ、そんな目に遭わなければならないのか?あすはわが身だ。“原発銀座“福井で炉心溶解が起これば、琵琶湖は放射能に汚染され、京都は一滴の水も飲めなくなる。流言飛語は慎まなければならない。

 安倍晋三は東日本大震災の復興に24兆円のカネを投じたと胸を張る。が、被災者のために本当に使われているか疑問の声が上がった。「カネが人でなく、コンクリートに流れている」と明治学院大学大学院生でSEALDsの林田。

 飯館村の佐藤が言った。「4月から冬季は休んでいた除染作業が再開された。元受けから一次下請け、二次下請け・・・。どこまで行っても公共事業は大手が仕切っていて地元はコミットできない」。

 復興事業は大半が国の直轄事業だ。おいしい“利権”は大手が独占。そうした構造が隅まで出来上がっている。復興、復興と掛け声はいいが、地元は置いてけぼりだ。

 証券会社を辞めた女性は「3・11直後、鉄鋼やセメント株が急騰した。その後の復興ファンドが飛ぶように売れた。復興さえ金儲けビジネスに利用されている」と糾弾した。

 震災直後、佐藤は次々やって来た「国会議員と名乗る」連中に問いただした。「放射線量が高いのに屋内退避の指示すら出ない。国は飯舘村の状況が見えているのか?」―。

 問いかけにたった1人だけ回答してくれた。その回答が「予算委員会中だから(回答は)来週でいいですか?」ー。「彼らは頼りにならない、ということがよく分かった」と佐藤は落胆し、言葉を失った。

 佐藤たちの悔しさが目に浮かぶ。切羽詰まった緊急時に、あの言い草はないだろう。議員は一体、何をしにいったのだ。役場の村長室で村長と話をしただけで、ロクに現場も見ないで東京に戻った。 

 村長と写真を撮って「被災地に行って来ました」とのアリバイ作りか? ツーショット写真を自分の選挙区にばら撒くためか? 国会議員って何なんだ。

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【登壇者】
■ 佐藤健太(NPO法人 ふくしま新文化創造委員会代表理事、負げねど飯舘!! 常任理事)
■ ミシェル・アラキノ/Michel Arakino (タヒチ、元核実験労働者、モルロアと私たち(Moruroa e tatou) )
■ デズモンド・デューラトラム /Desmond Doulatram (マーシャル諸島、『マーシャル群島における放射能の影響を人類に伝達する運動(REACH-MI)』)
■ ブルック・タカラ/Brooke Takala (マーシャル諸島、Elimoñdik)  
■ 高橋哲哉(東京大学教授、HSP運営委員、HSF常務理事『犠牲のシステム 福島・沖縄』著書)
■ 高瀬毅(長崎被爆2世、ジャーナリスト、ノンフィクション作家『ブラボー 隠されたビキニ水爆実験の真実』著書)
■ 林田光弘(明治学院大学大学院生、長崎被爆3世、SEALDsメンバー)
■ 佐藤安信(東京大学教授、HSP運営委員、 HSF副理事長、RCSP代表)

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  • 国内植民地だから、言葉を発したら仕事を失う

    Excerpt: ▼苦悩する被災地、福島  太平洋の核実験で被ばくした被害者が参加した2日の参加型シンポジウム「福島・マーシャル・タヒチ 核被害者と考える民主主義」は第1部に続いて第2部 は2つの分科会に分かれた。 Weblog: 半歩前へ racked: 2016-04-07 22:57