「いいえ、 あなたたちは知っていた」

▼傍観者への慟哭の告発
 枯れ木のように積まれた死体の山に、収容所を訪れた女たちは気を失い、男たちは顔を背けた。そしてこう言った。「知らなかったんだ」。骨と皮だけになって生き残った収容者たちは、怒りを込めて叫んだ。「いいえ、あなたたちは知っていた」―。

 ナチス・ドイツが降伏した後、米軍がドイツ市民約2000人を収容所へ連れて行ったときの映像だ。ユダヤ人たちの「いいえ、あなたたちは知っていた」は傍観者への慟哭の告発だ。私たちも日本の行く末に、「知らなかった」と言うのだろうか?

 3月18日の報ステ「なぜ独裁が生まれたのか」は、多くのことを示唆した。「ワイマール憲法という(のが)いつの間にか変わって、ナチス憲法に変わってたんですよ。誰も気が付かないで変わったんだ。あの手口、学んだらどうかね」。
麻生太郎のこの言葉を思い起こそう。

 集まった聴衆に向かってヒトラーは叫んだ。「経済対策」と「民族の団結」を前面に掲げ、「強いドイツを取り戻そう」と呼びかけた。ヒトラーは「耳ざわりのいい言葉」にすり替えるのが得意だった。「独裁」を「決断できる政治」と言い換えた。「戦争の準備」を「平和と安全の確保」と置き換えて、国民を偽った。

 安倍首相も「経済優先」を第一に掲げて、「国民一丸となって、“強い日本”を取り戻そう」と、2013年の年頭所感で呼びかけた。安倍首相がヒトラーと二重写しになってだぶって見える。

 また、2015年に閣議決定した際には、「日本と世界の平和のために。国民の命と平和な暮らしを守り抜く。日本と世界の平和と安全を確かなものに」とやたら「平和」を乱発した。

 安保(戦争)法制についても、わざわざ「平和安全法制」と言い換えた。平和憲法を足蹴にし、踏みにじった男が都合よく「平和」を乱発するのはやめてもらいたい。安倍が「平和」を口にすればするほど、ウソが透けて見え、空々しく響く。


 

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