元凶はすべて自民党時代に

▼了見が狭すぎる政治家
 福島原発事故について、国民は被災地を助けたい、支えたい、と一丸となっている。が、政治はそうなっていない。これほどの国難に遭遇している中で、自民党は倒閣運動を始めた。与党の一部に同調の動きがある。危機意識が全くない。今は政争をしている場合ではない。見苦しい。余りにも了見が狭すぎる。(敬称略)

 自民党は、菅政権は統一地方選の負けたのだから、責任を取って辞めるべきだ、と内閣不信任案を出す構え。これに対し、民主党元代表の小沢は、震災や原発事故をめぐり「首相のリーダーシップが見えないままの対応は、さらなる災禍を招きかねない」と批判。自民党に同調する構えをみせる。首相験者の鳩山も菅批判を強めている。

▼政治家なら働け、動け
 菅の対応は誰の眼から見ても「お粗末」の一語に尽きる。といって、彼を引き摺り下ろしてほかに適任者がいるだろうか。悲しいかな、現在の日本には見当たらない。どこを見ても菅と五十歩八歩の面々ばかり。じっくり時間をかけて人選しているゆとりはない。

 だとすると、ここはお粗末な菅を支えるしかない。小沢も鳩山も菅と同じ民主党員だ。「菅クン、原発事故のことはオレの任せて、キミは震災・津波の対策に全力を傾けてくれ」ぐらいのことを言えないのか。ご両人は議員と思っていたが、何時から評論家になったのだ?批判は脇において、政治家なら働きなさい。被災者のために行動しなさい。

▼すべて自民党時代に起因
 野党に転落してからの自民党は、一段と下品で無責任になった。事が起きると、何でも民主党政権のせいにするが、すべて自民党政権時代に起因することを忘れては困る。原発事故を招いた元凶は、自民党が推進してきた長年の原子力行政にある。

 地震大国であるにもかかわらず自民党は、経費を年頭に東電が出した地震、津波対策を容認し続けた。自民党政権と東電をはじめとした電力各社との癒着は、当時から指摘されていた。

▼原発で利権集団を形成
 原発を「夢のエネルギー」とPR。1974年には電源開発促進税法、電源開発促進対策特別会計法、発電用施設周辺地域整備法の「電源三法」を制定。これらの法律によって国民から吸い上げた税金を、原発建設を容認した自治体にバラまく仕組みを完成させた。

 巨額の原発予算には、さまざまな関連企業や政治家が群がり、利権集団を形成した。50年以上にわたる「負の遺産」の責任を、今になって民主党政権に押し付けるのは虫がよすぎる。菅政権を批判するのは、天に唾する行為である。

▼与野党の枠超えて
 とにかく、今は犯人探し、責任の押し付け合いをする時間はない。日本国民がそうであるように、議員は与野党の枠を超えて、一致結束して役割分担し、国難に当たる時である。早く、国民を安心させて欲しい。

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